2005年04月16日

里山の聞き書き活動について 佐々木哲美さん

LJ21理事の結城登美雄さんが、芸術選奨を受賞されまして、まことにおめでとうございます。
里山保全に関わるものとしてもうれしい限りです。今日は講演会と祝賀パーティに参加させて頂きましてお話をお聞きしたいと思っております。

NPO法人「宍塚の自然と歴史の会」では地元宍塚の集落の方々からの聞き書き活動をしてきました。地元学という言葉も知らずに始め、実践してきましたが、今調べてみたら我々のやってきたことが地元学そのものだと気がつきました。
今日は、NPO法人「宍塚の自然と歴史の会」の歴史部会による聞き書き活動した成果を、「続・聞き書き 里山の暮らし −土浦市宍塚−」として発行しましたので紹介させていただきます。

画像:田起こし


宍塚大池の周りにある里山は、人々が積極的にその自然を管理してきた結果生まれた歴史的文化財です。農業や生活が変化した中で、里山は利用されなくなり、荒れてきました。里山の保全方法、里山に関する文化は今のうちに調べ記録しなければ、忘れ去られてしまいます。
宍塚の自然と歴史の会では、1989年の発足当時から会員が地元の方々に昔のことをうかがったり、宍塚の歴史に関する資料を探したり、遺跡めぐりの観察会を行ったりしてきましたが、これは緊急な課題と考え、1998年3月に歴史部会を発足させました(歴史部会の詳細はhttp://www.kasumigaura.net/ooike/hist/index.htmlをご覧ください)。
また、私たちは里山保全活動を続けているなか、地域の人たちが地域のことを知り、誇りと自信を持たなければ里山は残らないと考え、知らせる努力もしてきました。

画像:除草機かけ


歴史部会では、地元の方々(年配者中心)を訪問し、以前の宍塚大池周辺の状況、田畑、林の利用方法、行事、衣食住、娯楽、その他以前の生活のようすの聞き書きを続けています。お話を伺っていると、地域に生活してきた中で得た知恵、知識、苦労をかさねてきた自分史と里山に対する愛着、そこに生きてきたことへの誇りを感じることができます。また、それらを次世代に伝えたいという気持ちも伝わってきます。
 聞き書きと併行して、宍塚地域に関わる資料を収集し客観的な地域の歴史、里山、農業、生活の変化の背景をつかんでいくことの作業もおこなっています。明治時代初頭に作成された地引帳をもとに、当時の土地利用状況を明らかにしたりもしました。

画像:サツマイモ洗い


里山のくらしの聞き書きの成果は、「聞き書き 里山の暮らし −土浦市宍塚−」にとりまとめ、1999年に発行しました。この単行本は、地元の歴史発掘の例として高い評価を頂き、茨城県の中学校推薦図書に選定され、地域学習の教材としての活用もされています。
 聞き取り調査は、その後も歴史部会の阿部きよ子さん、及川ひろみさんを中心とするメンバーにより継続し、2005年3月に「続・聞き書き 里山の暮らし −土浦市宍塚−」を2作目として発行しました。A5版334頁で価格は1,950円で配布しています。会員4人の方による挿絵もふんだんに入り、読みやすくなっています。地元学の参考書として、里山保全の教科書としても使えるのではないかと自負しております。
(詳細はhttp://www.kasumigaura.net/ooike/topics_contents.htmlをご覧ください)
是非、興味のある方は購入して読んでいただきたいと思います。
当初の予定の倍のページ数になり、資金回収のための販売が歴史部会活動の急務となっていますのでご協力ください。

画像:とうみ



里山と関わる暮らしの記憶、地域の歴史を、地元をはじめとする多くの人々の共通の土台とすることは、今後の里山のありかたをさぐる上で欠かせないと認識しています。これらの成果を宍塚の自然と歴史の会の中の実践グループである里山作業ボランティア「里山さわやか隊」、稲作の「田んぼ塾」、畑作の「里山ふれあい農園」、「環境教育部会」など各グループの活動に反映させています。
(詳細はhttp://www.kasumigaura.net/ooike/kaikatsudou_contents.htmlをご覧ください)

画像:なわない




posted by LJ21 at 11:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 茨城県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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