昨日に引き続きまして、観光に関する分野(県北地域観光学コース)の5日間のセミナーのうち「おもてなしの心」という講座の紹介です。
「おもてなしの心」とはホスピタリティのことです。
このホスピタリティを高めるためには、サービスマインド・プロ意識・もてなしの精神、人生観や生きがい感の確立などが必要であり、また、ホスピタリティとサービス(敬語・マナー・身だしなみ・挨拶など)の双方を満足させることが重要である、と講師は話されていました。
ホスピタリティ(個性)とサービス(マニュアル)の両輪がバランスよく備わってこそ、すばらしい接客が生まれるんだと実感ました。これは、接客業だけでなく、さまざまな業種に通じるのではないでしょうか。
さて、今回、特にお伝えしたかったのは、「ガイドヘルプ」についての内容です。ガイドヘルプとは、一人では外出できない目の不自由な方に付き添って歩行の介助や誘導をする活動のことです。
実は私も、受講生に混じって、「ガイドヘルプ」を行う側と受ける側の両方を体験しました。講座は建物の2階にある部屋で開催されていました。その部屋から階段及びエレベーターの昇降、建物の周囲の歩行を目隠しをして行いました。
目隠しをすると、まるで感じたことのない別世界が現れます。視覚以外の五感(聞く、嗅ぐ、味わう、触れる)が研ぎ澄まされ、普段聴こえない様々な音を感じるとともに、何もかもが自分にぶつかってきそうな不安感に襲われました。また、足の裏の感覚が敏感になり、ちょっとした段差にも非常に神経質になりました。誘導する側に立った時も、丁寧かつ的確に誘導するこ
との難しさが分かりました。
この体験を通して学んだことは、お客様が困っている時や援助を求められたときに、はじめて手を貸してあげるべきだということと、その時に大事なのは、その手段よりも心をこめて対応することでした。
おもてなしの心・・・。
それは、いつも相手の立場にたって物事を考えたり、経験豊かな人生を歩んでいくことの大切さを伝える素敵な言葉だと思います。