今年は、3年間続けて出展していたニッポン食育フェアがなくなったので(内閣府主催の食育推進全国大会となり、毎年6月に主要都市を巡回することに。詳細は
こちらへ)、久しぶりにゆっくりしたお正月らしいお正月です。
で、ぼぉーっとしてしまって、社会復帰ができるのか不安。。。
つい、いつもはあまり見ないテレビ三昧になってしまいます。もちろん食べながら…まずいです。
昨夜はNHKスペシャル「ふるさとからのメッセージ」を見ました。
高齢化、農業の衰退、財政難など地方が抱える課題を、取り組み事例を紹介しながら考えようという番組でした。
お正月にこういう番組をゴールデンタイムに放送できるのはNHKならではですね。
ただ、取り上げられていた事例が、大山の産直、馬路村のゆずの特産品、長井市のレインボープランなど、少々評価が固まったものが多く、いつも同じ事例ばかり取り上げるよりも、もっと各地で、その地域ならではの取り組みがあるんだけれどなあ、などと思いながら見ていました。
ゲストの大林宣彦氏が「人が少なくなって過疎だけれど、心は過疎ではない」という地元の人の言葉を紹介していました。
昨年、過疎地で定住条件調査を実施していたこともあり、この言葉はなかなか言いえていると思いました。
この辺りのことは、
LJ21事務局ドタバタ日記でちょこちょこご報告しているのでそちらをご参照ください。
集落内での住民の関係は、これからの高齢化社会では都会の生活が逆に学ぶべきことがたくさんあると思います。
ありがたみと、うっとうしさをどこまで暮らしの中に取り入れていけるのかが大きな鍵だといえます。
都市を支えてきたのは地方。これからは地方を都市が支えることが必要という意見も出ていました。
国民の80%が都市に住む現代。特に1200万人都市の東京は、自給率が1%ですべてを地方に依存しているといえます。2030年には、東京はまだまだ人が増え続けていくというシミュレーションも紹介されていました。
そんないびつな東京が、それまで破綻せずに今の状況を果たして維持できるのでしょうか。
電気が、水が、そして食料が止まったとたん、コンクリート荒野と化すのが必然の東京。
不安だけが、ひたひたと増していっているように思えます。
では、何をすればいいのか。
国や都市の自給率ではなく、我が家の自給率で考えていくべきとは結城登美雄師匠のお言葉。
「環境問題」という言葉にしてしまえば、他人事になるけれど、「環境」を「身の回りのこと」と置き換えてみれば、何をすればいいかが自ずとわかってくると言うのは昨日書いた記事にも出てきた吉本哲郎師匠です。
「農業」や「自給率」という言葉ではなく、「私の食べるもの」と考えればいいのでしょう。
農も食も、自分たちの言葉で語っていこう!とあらためて強く思いました。
今日のごちそうさま山梨県の小淵沢に住んでいる父の友人が毎年、年末に、手作りの燻製サーモンやハムなどを送ってきてくれます。ご主人をなくされた後、息子さんの暮らすそばに移住、一人の生活を楽しんでおられる方だそうです。昨年、父はその方の家を訪問して、思わず滞在を伸ばしてしまうほど、楽しく過ごしてきました。そして、私は毎年、いただきものに舌包みを打ちつつ、いいなあ、そんな生活がしたいなあを連発しています。
師匠に「交換できるものをもつ幸せを知れ」といつも言われています。
そういえば、いつもいろいろいただくばっかりで、お返しするものに困っています。東京って、ありそうでないんですよ。地域のいいものに匹敵するものが。
人に差し上げて喜んでもらえるものをつくること、これが私の今年の一番の目標!って、1年じゃ無理か…。