2004年10月31日

愛媛県松山市 愛媛大学 野崎賢也 7日目

秋祭りの幟立て延期

 今日は朝から雨模様の天気でした。明日11月1日は、地元の小さな八幡宮の秋祭りです。今年はうちが頭屋(とうや=当屋とも書く。輪番制)ということで、天気が良ければ、所定の場所に幟(のぼり)を立てることになっていました。十数メートルの高さの木を2本、コンクリートの支柱に立てて、幟をあげます。しかし、雨が続いたので、うちの親父は明日朝に延期を決定しました。けっこう適当に決めているようです。夕方に隣の組を見てみると、既に幟を立てていました。うちの組は、町村境をまたいでいて、隣村の家々が組の構成員の多数を占めています。小中学生の頃は、組単位で行う夏の神祭(じんさい)で、子どもが各家をまわってお金を集めて自分たちで花火や宝探しの準備をして、提灯を吊って、祭りをやりました。なので、組の範囲は、その頃の記憶で判断できます。

 そうそう、隣村も含めたこのあたりの合併協議会は頓挫しました。高知県内の合併協議会はことごとく破談しています。これはまさに県民性ですね。お隣の愛媛県では、合併協議会はほとんどスムーズに進んでいます(破談はわずか1組だけ)。隣同士なのにこの違い。県民性も両極端だと思います。

 夕方には雨が上がって、二重の虹が見えました。雨上がりの虹の美しさってさすがだな、と妙に関心してしまいました。そしてまた、高速道路を通って松山に戻りました。約150km、2時間の距離です。




地元スーパー偵察

 実家に帰る度に、周辺のスーパーをチェックしに行っています。特に、高知県内資本のサ○ーマート南国店には必ず偵察に行きます。サ○ーマートは、「地方」のスーパーチェーンとしてはかなり優秀で、県外資本のライバルも常にその動向を意識している、地方スーパーのトップランナーと言っていいでしょう。そのサ○ーマートの中でも南国店は、店舗面積だけでなく、その中身の充実ぶりでも県内トップクラスの支店だと思います。

 高知県は、共働き夫婦の率が高く(男は趣味に金を注いだり、稼ぎがよくないので、むかしから女がしっかり働いて強い)、そのせいもあって、高知県内ではスーパーの総菜売り場など「中食」部門が比較的早くから発達していました。サ○ーマートの総菜売り場も、とても気合いが入っています。中食の価値や、その良し悪しは別にして、現代日本の「地方」中食のマーケティングの先端を見ることができます。
 今日はあまりゆっくり時間がとれなかったので、中食部門はさらっと流しました。他の売り場で、とりあえず目についたのは、昨日も紹介したイタドリ塩漬け。けっこう大きくディスプレイされていました。その隣には、これまた高知のいまの季節に旬を迎える地場もの「四方竹」が並べられています。




四方竹

 四方竹(しほうちく)は、その名の通り、断面が四角い、細めのタケノコです。秋に出来るのも特徴です。南国市の山間部が名産地です。四方竹は煮炊きして食べたり、「田舎寿司」として中の空洞に寿司飯をつめたりします(高知の田舎寿司にはタケノコ寿司の他に、みょうが載せやコンニャク稲荷など、いろんな寿司ネタがあります)。
 四方竹のことは、少し前までは、県内でもあまり知られてなくて、地元消費と一部の高級料亭などでの消費に限られていましたが、ここ数年、地域食材のブームもあり、また地元で熱心に売り出したこともあって、かなり知名度もあがってきました。

 こうした地元食材も、サ○ーマートはきちんと売り場にポジションを与えています。POPも工夫していて、四方竹をつかった料理のレシピが後ろにあり、その加工食品も一緒に並べていました。
 しかし、サ○ーマートの四方竹の値段は少し高めで、他の地元小スーパーでは半値ぐらいの価格で四方竹が売られていました。昨日、うちの母が買ってたパックの写真です。




サバの干物(片身)

 結局、サ○ーマートをさっと一回りして、買ったのは、サバの干物(片身)×3つでした。このサバの干物も、愛媛県内ではあまり見かけません。しかしこのサバの干物は私の大好物です。高知に帰る度に仕入れていきます。
 アジの干物もうまいので大好きですが、私はサバの脂の濃厚な旨味の方がさらに好きです。しばらくサバを食べないと、禁断症状が出ます。最近では、「清水サバ」など、刺身で食えるサバの流通も増えましたが、やはり干物と、鯖寿司が鯖食文化の土台となっています。

 高知らしい干物では、他に、シイラのみりん干しが大好きです。高知はシイラをよく食べる土地で(外洋に面しているからか)、地元ではクマビキと称され、刺身(ぬた=酢みそ、それにニンニクの葉のすり下ろしを入れた緑色の酢みそも高知ではよく使います)で食べることも多いのですが、みりん干しもなかなかいけます。残念ながら、今日はシイラのみりんは無かったです。

 他に、魚売り場で気がついたのは、アサヒガニ(ずんぐり系で鹿児島や高知南部の砂地にいるカニ)が並んでいたのですが、なんとオーストラリア産でした。うーん、そこまでして・・・という気もします。このカニ、ダシは良いのですが、胴体の中の仕切(なんていうんえしょう?)が多くて、あまり身が多くない。

牛乳売り場から地域がみえる?

 その他の売り場で気がついたのは、商品のランクを微妙に落としている傾向があるかも、ということです。あのサ○ーマートが・・・・? 特に牛乳売り場では、低温殺菌牛乳の種類が激減していました。出荷曜日の関係があるのかもしれませんが、高知が誇るべき地元乳業メーカーひ○わり乳業の500mlパック1種類だけしか低温殺菌牛乳を見つけられませんでした。(ひ○わり乳業専務の吉○さん、どうですか?)

 私がスーパーのレベルチェックの指標として独自に使っている商品の一つが、この低温殺菌牛乳です。それをどれだけ置いてるか。単にその種類が豊富かどうかではなく、例えば、はるか遠く離れた地域の有名ブランド低温殺菌牛乳を置くのは、地域スーパーとして美しい姿勢・高い哲学があるとは言えません。その点、サ○ーマートの牛乳売り場は、以前から気になっていました。マーケティング主導系の高値の、しかし低温殺菌ではない四国外産の瓶入り牛乳をでかでかと置き続けているからです。

 日本では、牛乳という商品も、きちんとした基準で消費者が評価できていないものの代表だと思います。その風味や生産方式が評価されるのではなく、単に栄養分や価格という基準だけで評価されています。激安の牛乳がある一方で、たいした内容のない牛乳がビン入りになって土産物用に異常な高値で売られています。
 以前に書いた山地酪農の牛乳なんか、ほんとにおいしいんですが・・・それをおいしいと理解できる舌をまず育てるところから始めないといけないと思っています。私の授業では、たまに牛乳の試飲をやったりしますが・・・。

 高知には、ひ○わり乳業という全国の地域乳業メーカーの中でもトップクラスの優秀で良心的な会社がありますが、身近な存在であることが災いして、地元では正当な評価を得ることが難しい部分もあります。これは地域メーカーに共通する問題でもあると思います。安定剤など無添加のほんとうの(=ただの)「生クリーム」を製造している地域乳業メーカーというと、分かる人には分かってもらえるでしょう。残念ながらサ○ーマートは、この「生クリーム」も扱ってないです。

 以上、ちょっと気になる兆候を見つけたので、これからよりいっそう真剣に地元スーパーチェックをやっていきたいと改めて心に誓いました。地域の良いモノを受け継いでいくためには、生産者側の努力だけでなく、流通や小売りの側、そして商品を評価して選んでお金を払って買って食べる消費者の側の力も同じように必要です。

 これで1週間の記録を終わります。食べ物、農作業ネタなど、わが研究室の活動をごらんになりたい方はこちらへどうぞ。






posted by LJ21 at 23:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 愛媛県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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