2005年02月07日

東京都立川市 石丸 奈加子 1日目

春が来た!

 初めまして。国際協力機構(JICA、ジャイカ。URL=http://www.jica.go.jp/Index-j.html)という団体に所属して10か月めの、石丸と申します。勤務先は政府開発援助(ODA)を使って途上国に技術協力を行う独立行政法人です。LJ21とのご縁は赴任間もない4月でした。お二人を通して加美町や水俣、愛林館への訪問もかない、国際協力での課題が国内の取り組みともたくさん共有できることに気づき、自分の足元を見つめることの大切さばかりでなく、その具体的な方法についても多くの示唆を受ける記念すべき年となりました。もちろん手打ちうどんや蒟蒻、黒伊佐といったご当地の「おいしいもの」に出会ったことも楽しかったです。

 さて、現在立川に在住の私は今朝も自宅から都内まで40分ぎゅうぎゅうとのしいかのようになって運ばれます。目の前の座席にはしおれたチューリップのように首を垂れた通勤者たち。駅に停まる度にまだ人間が入るのかと思うほどの混みようと、それと同時に車内の人口密度からは考えられないくらいの静けさ。
 現在私が勤務するのは国内機関といわれているところで、海外から人材を迎えて行う研修事業や、国内のNGOや自治体・グループがODAを利用して国際協力に参加するための各地の窓口機能も持っています。JICAというと、海外へ人や資材や技術を派遣(移転)する官製団体というイメージが強いですが、研修受け入れの方が古い政府開発援助だそうです。職場には、研修員用のセミナールームや宿舎があるので、いろんな顔立ちの人が行きかい、ときどき英語のアナウンスがかかるという点では、「国内」ながら国際的な雰囲気です。

 午前中は、明後日から始まる私の担当の研修プログラムの調整をこまごまと。8か国から12名の研修員3週間の研修員を招くために、本当にたくさんの人手を介しています。プログラム全体を企画、視察旅行や宿泊や指導者への謝金の支払い、航空券手配、宿泊先の確保、通訳、経理、一つ一つに全て違う人間がかかわっています。私の前職は海外でNGOのスタッフでしたのでスタディーツアーなどでお客さんを受け入れるときにはほとんど一人で以上全部を行っていたのと比べると驚くばかりのシステム化です。たしかに煩雑な手続きを他人がやってくれるので便利なところもありますが分業されたとしても作業が減ったのかどうか?担当が多いことで却って手続きが多すぎるように感じて赴任当初はずいぶんとまどったものです。

 今日はアフガニスタンからの参加者(今回の研修参加予定者のうち、最年少20歳!の女性)が天候不順のために欠航となり来日が延期になったり、パキスタンからの参加者2名がなぜか二人とも「健康上の理由」で来日をとりやめるというメールが来て、関係者にその旨連絡をまわします。

 午後はさるNPOの方との打合せ。今の部署は研修の受け入れや市民団体を通した途上国での交流や協力プログラムなどで仕事を直接ご一緒させていただくことが多いです。私も昨年中は、東京都下の個人のお宅にインドネシア人のホームステイ受け入れをお願いしたり、受け入れやカリキュラム作りについてNGO、NPOや自治体、個人起業家の方と話し合ったりという機会に恵まれました。LJ21とお近づきになったのもそういった仕事のご縁でした。







夕方18時にはかねてからの約束で友人たちが現れ、職場の音楽室を借りて1時間だけアルトサックスとキーボードとピアノ(私)で音合わせ。今月末に、私たちの共通の友人が結婚するのでお祝いに"The Rose"(1979、Bette Midler)を演奏する予定です。♪「愛」とは何か、傷つきやすい人を飲み込んでしまう激しい川の流れだという人もあり、心をざっくりと傷つける刃だという人もある♪、という歌詞で始まるこの歌はジャニス・ジョブリンの一生を同名の映画の主題曲。最後に愛は今は冬の雪に覆われた大地深くで凍える種のようなもの、でも春になれば太陽に暖められて美しいバラとなる、と結びます。

 実は私、5年前の冬をシベリア東部の町イルクーツクで越したことがあります。10月から零下となり、その後6か月間続く長い長ーい冬のつらさは、寒さよりもむしろ暗さであること、そして同じ光といっても、電光は決して太陽光の暖かさには替え難いことに気づきました。そして2月中旬頃、一日中どんよりと曇った空にもいいかげん倦んできたある日、わずかながら日照時間が延びるのを体が感知したのです。太陽光の乏しさから生まれる、感覚の鋭敏化と春が来ることの喜ばしさ。それを一冬分だけ味わいました。

 今の東京の生活にそんな厳しい経験は伴いませんが、それでも今日は帰途のホームから、わが駅の名物「寒桜」が今年も花を付けはじめているのを発見しました。夜気は指先をかじかませるけれど春は確かに近づいています。






posted by LJ21 at 19:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京都 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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