2005年02月22日

東京都調布市 壽賀 一仁 1日目

はじめまして。LJ21事務局の浦嶋さんのお宅より10km上流の多摩川のほとり、東京都調布市の西端に住む壽賀一仁(すがかずひと)です。日本国際ボランティアセンターという国際協力NPO(http://www.ngo-jvc.net/)で活動して、もう15年。不惑を迎えた現在は、アフリカ南部のジンバブエという国の農村に通いながら、現地の人たちによる「持続可能な社会づくりを目指し、人と自然の関係・人と人との関係が調和した、土に根ざす農的な暮らしを創る」活動(LJ21の活動目的と同じ!)に、余所者の仲間としてかかわらせてもらっています。今回は縁あって1週間、日記を綴らせていただくことになりました。どうぞお付き合いをよろしく。

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このところ、いろいろな原稿の締め切りに追われていて、考えが煮詰まった状態のまま何時間もパソコンに向かっていることが多い。しかし先週末、ついに頭のネジが切れてしまい、堂々巡りから抜け出せなくなってしまったので、伊豆へと逃亡しました。すると幸運にも金曜夜から大雪が降って、久々に静けさをたっぷり堪能することができました(その分寒さは堪えましたが・・・)。

伊豆の山中はもともと静かなところですが、雪が降り積もった後の凛とした静けさは、やはり格別です。新潟県中越地方の方々のご苦労を考えると軽々しく言うことはできませんが、雪の静けさには、都市の生活でささくれ立った神経から無用な熱を奪いさり、高ぶりを静めてくれる力があると感じます。土曜日、雪の林を散歩しながら、地に根ざし、自然と深くつながるということは、静けさを含む自然とのかかわりの全体性を取り戻すことなのだとあらためて実感しました。

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ここで「自然とのかかわりの全体性」と書きましたが、私は全体性というものが農的暮らしの一番の鍵だと思っています。そしてこの全体性という特徴こそが、私のような国際協力分野の人間が最近どんどんLJ21が取り組む活動に近づいてきている理由でしょう。

アジアやアフリカの農村コミュニティと一緒に活動するようになると、地域固有の風土の中で育まれてきた自然観や規範、智慧、技術が今でも一つの全体性をもって豊かに息づいていることに、必ず誰もが驚かされます。そして活動対象のコミュニティに外部の技術を導入して近代化を図る旧来の援助ではなく、智慧や技術の集合である生活文化を引き出し、新たな豊かさを創りだしていく新しい方法を探すために、多くの関係者が業務の上で日本の農的暮らしの全体性に注目しています。

一方、国際協力を通じたアジアやアフリカとの出会いによって、いまや人口の多数を占める都市育ちの日本人がいかに生活文化を失い、自立性を失くしているかを痛感した人たちは、自分たち自身が生活の中で智慧や技術を取り戻していくために、全体性をもった日本の農的暮らしを注目しています。

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こうしたなかで、私自身のLJ21との出会いは、なかなか劇的です。国際協力分野の人間として、私も上に書いたような両面の関心をもって、90年代中頃から日本の農的暮らしに関心を高めていきました。当初は、もっぱら農業・農法面の関心から山形県置賜地方や埼玉県小川町などを訪問させていただいていましたが、99年春に琵琶湖博物館の嘉田由紀子さんに出会い、住民グループによる昔の水の使い方の調査などを見て、まさに目からウロコが落ちました。

その後2001年、ジンバブエから日本に一時帰国した際、私は「地域から変わる日本〜地元学とは何か」(現代農業2001年5月増刊)を手にしました。結城登美雄さんや吉本哲郎さんの文章・対談はもちろん、「人生が変わった!」という朝田さんの文章も印象的で、私は地元学の紹介のため、仲間にこの本を貸したりプレゼントしたりしていました。そして今年の1月20日、あいあいネット(2004年12月24日の長畑誠さんの日記参照)の勉強会の場でついに初めて朝田さんにお会いしました。愛読していた本の執筆者に会うというのはもちろん望外の喜びで、それが今回の日記掲載につながったというわけです。

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初日はごく簡単にと思っていたのですが、返済が滞っている借金のようにたまっている他の原稿のため、ホームページへのアップが朝になってしまいました。道路を走る車の音とご近所の賑やかさに、昨日の日没時の一瞬の静けさが懐かしく思い出されます。それでは、続きはまた。





posted by LJ21 at 07:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京都 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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