2006年04月11日

群馬県桐生市 深澤明男 2日目

2日目です。

今日は、全国初の小水力発電の話をしたいと思います。

この発電所は、その手の人間には非常に有名で、注目を集めています。最近は、環境問題への関心が高く、循環型社会の構築や、自然エネルギーの活用の先進地として全国から視察がきています。着工から完成、維持管理まで担当していますので、視察したい方は、是非お越しください。
近隣の観光、宿泊まで、コーディネートしちゃいます。

写真は、桐生市で唯一の温泉地、梨木温泉、梨木館です。



利平茶屋水力発電所について》
〜経緯と現状〜
当発電所は、国有林野における自然エネルギー発電推進のための共同研究(林野庁、東京電力)の実証の場として計画されました。林野庁の『むらづくり維新森林・山村・都市共生事業』及び『群馬県森林の自然エネルギー活用推進事業』の補助を受け、旧黒保根村が事業主体となり平成16年3月に水力発電所が完成しました。全国的にもめずらしい『水源村宣言』をした旧黒保根村は、自然との共存を目指した村づくりに取り組んできました。合併後、【桐生市】になっても、この取り組みは、地域の特性として、継続しています。この小さな地域から当発電所をつうじて、全国に自然エネルギーの活用をPRすることで、地球温暖化の防止だけでなく、環境問題に対する意識の向上、波及効果にも期待しています。


発電システムは、国有林内の治山堰堤から取水し、下流のキャンプ場隣接地内(林間広場)に水力発電機を設置しました。治山堰堤から発電機までの高低差は、約70mあります。水圧にして約0.7mpaとなり、この水圧を利用して水車を回転させ発電するものです。季節により水量が変わるため発電機の4つのノズルにより圧力(水量)を調節します。
年間の発電電力量は、約110,000kWhの発電が可能で、一般家庭の約30軒分が一年で消費する電力がまかなえます。キャンプ場内で消費する電力量が約10,000kWhとなりますので、約100,000kwhの余剰電力については電力会社に売電します。発電所の維持経費については、売電して得られる収益で、本事業を維持しています。

〜特徴的な事項〜
水圧管は、曲げ率の高い高密度ポリエチレンパイプを発電用施設としては、初めて採用し埋設時に樹木の伐採なく施工できました。取水地点の治山堰堤は、林野庁が砂防事業として新規に築造しました。堰堤の築造時に取水部について協議し、堰堤築造費にて対応できたためコスト縮減を図ることができました。パワーコンディショナーについては、太陽光発電に使用されている機器を活用し開発費抑制を図りました。

写真は、水圧管路で電気による溶着で、接続した部分です。


〜管理状況〜
日常の管理は、プーリーやベルトへのグリースアップを2週間に1度行います。電気事業法に定められている電気主任技術者による定期点検はついては、電気保安協会に委託しています。ダム水路主任技術者は、職員が選任され点検を行っています。

〜売電量等実績〜
平成16年度と比較し平成17年度は効率的な発電に努めた結果、倍増しました。公園内で消費する電力は、この発電によりまかなえています。

〜環境への貢献〜
本水力発電で得られるエネルギーをCO2削減量に換算すると年間36,572kgのCO2の削減(環境省「地球温暖化対策推進に関する法律」施行令で規定された排出係数を用いた値)となります。また、26ha(東京ドームの5.5倍)の森林が1年間で吸収するCO2とほぼ同等となります。なお、火力発電に換算した場合の二酸化炭素の削減効果は、自家用車15台分の年間排出量に相当します。

写真は、オーストリア製の水車の搬入時の様子です。当初、オーストリアから、船で来日予定が、工期の関係で飛行機で到着したので、黒保根に来たときは感動しちゃいました。

黄色と青のコントラストがすてきです


写真は、昨年12月に、さいたま新都心にある、関東経済産業局主催の、マイクロ水力フォーラムで事例発表と、パネルディスカッションに参加したときの写真です。

実は、この4月1日の人事異動で、総務課から地域振興整備課に異動になったのですが、利平茶屋森林公園の管理も地域振興整備課で担当しているので、このマイクロ水力発電を子供たちに紹介し、公園事業とセットで『自然エネルギー』や『循環型社会』への理解を深めていただければと考えています。黒保根町には、利平茶屋森林公園のほかに、花見ヶ原森林公園もあります。

欲を言えば、入園者を前年比120%くらいにしたいと、密かに考えています。学校関係者や、自然愛好家の方、是非、是非、お越しください!

色がついている部分は、リンクになっていますので、クリックしてくださいね




posted by LJ21 at 12:59| Comment(1) | TrackBack(0) | 群馬県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
深澤さん、連日内容の充実した日記をありがとうございます。水力発電の詳細よく分かりました。ありがとうございます。<BR>「CO2削減量に換算すると年間36,572kgのCO2の削減となります。また、26ha(東京ドームの5.5倍)の森林が1年間で吸収するCO2とほぼ同等」<BR>こうやって平易に書いていただくと、水力発電など、自然エネルギーの意義深さをよりリアルに感じますね。火力、原子力に頼っている生活をどうにか変えなくてはと思いつつ、なかなか都市生活者は難しいものがあります。<BR>せめて、今度どこかで自然エネルギーの発電所建設計画が持ち上がったら、ぜひ出資したいと思っています。
Posted by LJ21 うらしま at 2006年04月13日 14:31
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