2006年05月25日

岩手県岩泉町 モーとんふぁみりー 穴田佐和子 4日目

今日の作業はまず、昨日作ったポークジャーキーの真空。
7時間スモークと乾燥をくりかえしたお肉はあめ色に変わり透明に透
き通ってきます。
お醤油と三温糖、みりん、にんにく生姜の純和風味です。
美味しくできあがってまんぞく。
半端な切れ端を持って帰って今晩のおつまみとします。

BTH2579103_0B.jpg

思いどうりにいかない事もしょっちゅうですが、こうしてある程度満足が
いくものができるととたんに嬉しくなります。

ちなみに、ウチには一応レシピーなるものはありますが、その日その
時の肉の状態、気分により、少しだけレシピ―をいじってやります。
ポークジャーキーを作るのは実をいうと久しぶりです。
今年に入ってから、初めて牛をまるごと1頭買いました。
地元の牛、短角牛です。
この牛肉を使ってひたすら短角牛ジャーキーばかりをつくっていました。

短角牛とは、黒毛和種・無角和種・褐毛和種に引き続く日本短角種という
れっきとした日本和牛の1種なのです。
もともとこの地域にいた南部牛とイギリスから取り寄せたショートホーン種を
かけ合わせて産まれたと言われています。

BTH2579103_1B.jpg

実は私は、地元の食材を広める為に、スーローフード協会の支部である
スローフード岩手の活動も行なっています。

BTH2579103_2B.jpg

今回、世界が認めるなくしてはならない貴重な食材=味の箱舟(アルカ)
にこの日本短角牛が認定されました。
本部のイタリアではすでに500以上もの食材が認定されていますが、日
本では9品目認定されています。
その内の1品目が日本短角牛。もう1つも岩泉町の食材、安家地大根です。
これは外側が真っ赤な美しい綺麗な大根です。

なぜ、短角牛がこのアルカに認定されたかというと、この地域のいろいろな
姿が見えてきます。
もともと短角牛は足腰が丈夫で子育てが上手だった為、地形の激しいこの
山岳地帯での放牧に適し、山々を駆けずりまわって暮らしてきました。
この地域の古い民家は南部曲がり屋と言って、Lの字に曲がった作りをして
います。

このL字の、日当たりのよい方に短角牛など家畜を飼育していたのです。
夏山冬里という飼い方で、ちょうどハイジのお話のように、春になったら山に
登り冬になったら里に帰っていました。
とても大事に育てられていました。

BTH2579103_3B.jpg

今や日本の畜産はアメリカなどの輸入の肉がたくさん入ってきたことによ
って値段が下がり、小さな農家はものすごい勢いで姿を消しています。
そして、今残っている日本の畜産も、元を正すとそのエサとなる飼料のほ
とんどが外国から輸入される穀物に頼っている状態です。

ですがこの短角牛は、地元で採れる飼料だけで生きる事が可能なのです。
死ぬまで牛舎につながれている牛より遥かに健康的な牛なのです。

ですが問題もあります。
短角牛は赤身の多い肉質なため、その肉の価値をはかる格つけの評価が
とても低いのです。
よって黒毛和種などと比べどうしても取引される値段は安くなってしまいます。
また、地域の農家の高齢化などによって飼育頭数はどんどん減っていってし
まっているのです。


今日もまた岩泉の山々に夕日がさしました〜。

FI2579103_4E.jpg

写真を撮るようになって、空と山ばかり眺めております。

岩泉の自然の豊かさ、空気の透明さに改めて感動しています。

見ようとしなければ見えないものってたくさんあるのですね・・・。

町の面積が東京23区+横浜市よりも大きくて、そのうちの94%が森林な

自然にうずもれてしまいそうなこの町や

消えていってしまいそうな貴重な食材や

そんなもの達を支えている人達に

光があたりますよ〜に・・・





posted by LJ21 at 20:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 岩手県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。