
年間行事も多く事前に予約すれば、区内の農家でたけのこ堀り、イチゴ狩り、ぶどう狩り、大根の引っこ抜きなどといった体験もできる、首都圏の中でも自然に恵まれた地域です。
そんな地域の方々に、私達が発信する番組はどう聴いてもらえるのか?受け入れてもらえるのか?
一番最初の放送が流れたときは、口から心臓が飛び出すほどドキドキでした。後で冷静に聞いてみると、大学生よりも緊張していたのはこの私でした。まったくトホホですね。
番組がスタートした頃は、まだ30分番組で大学生トークだけでした。半年が経過したころ、大学生のみんなも慣れてきたようだし、そろそろ30分から60分番組へと頑張ってみようかというお話を編成部長よりいただきました。今度は専門家の方々にもお話を聞くコーナーを作り、チャレンジしてみようというものでした。
私は、以前別のコミュニュティラジオ局で企業の方々へのインタビューを担当していたこともあり、チャレンジすることへの抵抗はありませんでしたが、農業についてはまだまだ初心者でどういう方々がいらっしゃるのかすら検討もつきませんでした。
区内の生産者の方がいいのだろうか?
それとも農水省関係?
何か少し違うような気がするなぁ〜。う〜ん、どんな人がいいのかなぁ〜。考えてもわからないので、とにかく食、農に関するホームページを検索してみることにしました。いくつかのキーワードを検索していると、目に飛びこんできたのが「ニッポン食育フェア」でした。
ニッポン食育フェア?
コンクールまでやっている?
そもそも、食育って何だろう?
好奇心旺盛な私は、食育をキーワードに更に検索をかけてみました。すると、食育に関するサイトがたくさんあることを知り、そのひとつひとつを見てみることにしました。そこでわかったことは、食育は教育、健康、食がテーマになっていることでした。
これを検索したのは確か2004年の夏頃だったと思います。フェアや、コンクールが開催されていても、私の身近なお友達、知り合いの中でも「食育」という言葉を知っている人はほとんどいませんでした。まわりの人が知らないのだから、これを取り上げる意味はとても大きいのでは?よし決めた!第一回目のテーマは食育にしよう。こうしてテーマは決まったのでした。
そう決めたものの、関西から東京に出てきてまだ間もなかった私は、東京に人脈などなく紹介してもらえそうな人など誰一人いませんでした。仕方ないので、直接交渉だ!と、受話器をとり電話をかけたのが、農山漁村文化協会でした。
電話で番組の趣旨をお話ししたところ、ご協力いただけるとお返事をいただき打ち合わせのお約束をして受話器を置いたその瞬間、ヤッター!と大声で叫んでいました。断られると思い、かけた電話だったので本当に嬉しかったかったのを今でも覚えています。
それから、早速、農山漁村文化協会におじゃまして、栗田所長から、全国でさまざまな取り組み事例や、その活動を表彰するコンクール、フェアについてお話を聞かせていただいたのでした。中でも、私が興味を持ったのは、地域、世代を超えた食育活動で、またその数が多いことには驚きました。
打ち合わせも終わり、スタジオで録音、編集。そして、私にとっては記念すべき第1回目のゲストコーナー。
テーマは食育。お客様は、農山漁村文化協会理事・提携事業センター所長 栗田庄一さんのお話が3回にわたって放送されたのでした。
そして、翌年の2005年1月に開催された、ニッポン食育フェアに取材に行き、風土倶楽部、養蜂家の藤原誠太さんのワークショップと出会い、その後ローカルジャクション21でブログを書くきっかけにつながっていくとは、このとき思いもしなかったのでした。
つづく〜。