2006年09月28日

沖縄県竹富町 飯田泰彦 4日目

大竹蓉子さんの短歌誌『花調八重山』には、「種子取祭古式ゆかしく始まらむ 御嶽への道茂る唐胡麻」と、竹富島が詠まれていました。
最近、出版されたばかりの、『花調八重山 第2集』を、今朝めくっていると、次のような竹富島にちなんで詠まれた、短歌を拾うことができました。

  伝説(でんせつ)のクヤマ羞(はぢ)らふ色香(いろか)とも 桃金嬢(てんにんか)なる花(はな)は野(の)に咲(さ)く

《開拓精神》

昨日は最終便(午後5時45分、竹富発)で石垣島に渡り、今朝は始発便(午前7時30分、石垣初)で竹富島にもどってきました。
石垣島へは図書館や「八重山文化研究会」「石垣市文化協会古謡部会」「八重山探検隊」などの研究会のほか、私の唯一の娯楽であるバンド「まんた座」の活動のために、週に1、2度は行ったり来たりしています。
そのとき私は、竹富島の歴史上の人物である、真栄(マザカイ)気分なのです。島で真栄は、歌にもうたわれ、慕われています。

18世紀初頭に、竹富島玻座間村で生まれた真栄は、19歳で分家し、小山家の祖となりました。その後、竹富島を離れ西表島仲間村の開拓のために、移住したと伝えられています。その理由は、民謡「真栄節」で「大原田ぬ水口ぬ故んどぅ」(大原田の水口の田が欲しくて移住しました)、「餅米ぬ白米ぬ是り欲しゃんどぅ」(餅米が白米がこれが欲しくて移住しました)とうたわれています。

 1997年、「マザカイの碑」が西表島に建立されました。そのいきさつは、大谷用次さんの「西表島開拓の思い出」(全国竹富島文化協会発行の『星砂の島 第4号』収録)に、詳細があります。それは、西表島大富集落へ入植した、大谷さんのご苦労と重なって、たいへん読み応えのある記録となっています。

 竹富人の特長のひとつに、旺盛な開拓精神があげられますが、真栄が山野や荒地を開いて田畑にすることと同じように、私も開拓精神でもって学び、新しい領域や進路を切り開いていきたいものです。

ちなみに、来月開催する「世界のウチナンチュ大会」で上映される、映画『与那国カウボーイズ』(島洋一監督)の上映前に、BGМとしてまんた座の曲が流れるそうです。どのような反響があるか楽しみです。果たして、新境地は開けるか…。

《キョンギン》

もうすぐ結願祭です。
結願祭は、1年の諸祈願の願解きの祭祀です。
30日は神ツカサの方々がそれぞれ管轄の御嶽で夜籠りをします。10月1日の早朝から、島中の御嶽を、公民館執行部の役員や有志が参拝し願解きを行います。午後からは、神前にて奉納芸能が演じられます。

 今日は午後9時ごろ、まちなみ館へ出かけ、来る結願祭で演じられる、キョンギン(狂言)の稽古を見学しました。稽古中の「始番狂言」「芋掘り狂言」は、毎年結願祭の定番となっている演目です。

「始番狂言」の稽古は、それがたとえ稽古といえども、張り詰めた緊張感がうかがえました。それは、これが豊作や子孫繁盛につながる、祈りにも通じる芸能だからです。また、「芋掘り狂言」は、生き生きとした方言が、かつての農村生活をほうふつさせます。
私から見れば、どちらも完成度が高いように思いました。これからの追い込みは、きっと演技に磨きをかける時間なのでしょう。

 「始番狂言」には、島中が心をひとつにし、結願祭の準備をしているうちに、心がうきうきし、居ても立ってもいられない、4人の老人たちが登場します。この登場人物のみならず、演じる人も観る人もこのような心境になってきていることを感じます。
稽古のあとは、車座になり、当日に向けての日程を確認しました。

たて続きに続く年中行事のなかで、それぞれどのような意味があるのか、私も音楽やキョンギン(狂言)の台詞に、耳を傾けながら考えていきたいです。


ラベル:竹富島 種子取祭
posted by LJ21 at 22:01| Comment(2) | TrackBack(0) | 沖縄県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
すごいね〜まんた座!
羽ばたけ!まんた座!!
映画はナイチでもやるかね〜?!
Posted by すまこ at 2006年10月04日 00:36
すまこ様。
お互い「開拓精神!」でいきましょう。
Posted by 飯田泰彦 at 2006年10月06日 08:49
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