2006年02月20日

鳥取県鳥取市 家中茂 6日目

BTH2329508_0B.jpg19日は那覇で、全国竹富島文化協会の「星砂の島」文化講演会が開催されました。
全国竹富島文化協会は10年前に結成され、竹富島の島民、出身者(郷友会)、これまで調査等で来島した方々などが幅広く参加しています。
年に1回、那覇と竹富島で講演会やシンポジウムを開催し、島の歴史や文化を学ぶとともに、これからの島のあり方について考える場となっています。また、機関誌『星砂の島』を発行し、重要無形民俗文化財の種子取祭で演じられる芸能の台本も編集、出版しています。

この数年は、テーマとして「衣」「食」「住」を順に取りあげ、昨年は「うつぐみと町並み」というテーマで、私も講演することになりました。「うつぐみ」というのは竹富でよくつかわれる言葉で、一致協力するという意味で、「結い」などと近いですが、島独特の意味合いもあるようです。何ごとにつけても「うつぐみの心で」といわれます。

BTH2329508_1B.jpg今年のテーマは「伝統文化と経済」。よく、文化と経済は別物として、ときに対立するものとして語られる場合が多いですが、しかし、文化こそが経済を創り出すのであるし、また、経済を抜きにして、とくに民衆芸能や文化は成り立たないということを考えようという話題設定です。


19日の那覇の講演会では、種子取祭において重要な役割を担う家の方が「世襲制」ということについて、また、竹富島憲章及び町並み選定20周年を記念して、その意義について話がありました。会場には80名ほどの島出身の方が集まられ、熱心に聴いていました。

BTH2329508_2B.jpg竹富では、3月4日に鳥越皓之さんが「島立てと世渡り」というタイトルで講演されます。その講演要旨を、できれば全文掲載したいくらいなのですが、ご紹介できないのが残念です。私は、鳥越皓之さんから、生活論について、環境社会学でいうと「生活環境主義」について学びました。

BTH2329508_3B.jpg1987年から2年間、石垣島で家族で暮らしたときに見聞きした、島の寄り合いで語られていたことがらについて表現するのにどうすればよいのかわからずにいたときに、鳥越さんの「所有論から環境権へのアプローチ」という論文を読んでびっくりしました。率直に言って、アカデミズムの人がなぜ、これほどに深いところで人々の思いを把握することができるのか、しかも、論文という形式で表現できるのか、ということに驚かされたのです。
聞けば、日本には村落社会研究という独自の学問の形成があり、それは、さかのぼれば、民俗学(新国学と称していた)、国学、そして歌論にまでたどることができるというのです。

それまで、私は、水俣の一人芝居、砂田明さんの勧進公演のお手伝いで旅をしてきていたのですが、石牟礼道子さんの『苦海浄土』を原作とした、その現代夢幻能『天の魚』で生み出される演劇空間のありようや、あるいは、宮本常一の『忘れられた日本人』に出てくる「対馬にて」の村の寄り合いにながれている時間のありようをつかみとる学問の系譜が日本にはあることを知りました。
「住民に信を置く」という立場をとる、実践の学の系譜です。

BTH2329508_4B.jpg那覇のお気に入りのカフェです。




ラベル:沖縄県 竹富島
posted by LJ21 at 01:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 鳥取県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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