2006年01月22日

山形県白鷹町 鈴木徳則 5日目

BTH2249823_0B.jpg味噌を手作業で袋詰めするのですが、今の時期の味噌はほんと冷たいです。味噌を触ったあとの水仕事がとっても楽に感じますから雪よりも氷よりも絶対冷たいです。味噌は何故か凍らないので氷点はかなり低いはずですが、恐ろしくて温度を測る気にもなりません。これが味噌醸造業の実態です。

 「醸造」という言葉をたまに耳にされるかと思います。「発酵作用を応用して、酒類・醤油・味噌などを製造すること。」などと辞書には載っていますが、学生の頃、この醸造という言葉は英訳できないという話を先生に聞いたことがあります。

醸造学科を外国の人にはとりあえず「Brewing&Fermentation」という言い方で説明しているけれどもBreweryはビール醸造の言葉で、Fermentationは醗酵ということなので厳密ではないという話でした。

「いっそのこと醸造はそのままJOZOにならないものかと考えている。」とおっしゃったのが今でも記憶に残っています。

そういえば、もう一つ覚えています。日本以外は「甘味、酸味、辛味、苦味、塩味」の五味しか感じ取れないけれど日本人はそれに加えて「うま味」を感じとることが出来るという話です。これも諸外国の人達にはなかなか理解してもらえず、研究に研究を重ねて認知されるようになってきたということでした。

味噌と醤油があったために日本ではスパイスがあまり発達しなかったというくらい万能だったのだそうです。隠し味にも酒やみりんといった、やはり醸造物を昔から使っています。

若い時に聞いた話というのは何故か後々に影響されていることがあって、私もこの話を聞いて「そうか、なかなか日本人も捨てたもんじゃないな。」と思ったのが、興味の始まりだったのかもしれません。

醸造の世界はとっても面白いですが、そんな中でも違和感を覚えるときがあります。

醸造もうま味も日本独自のものなのに、醸造物の原料はおおかた外国産、うま味も五味を感じ取ってこその味なのに、うま味成分を大量に添加すればおいしいと思ってもらえるという勘違い。根っこからの文化になっていないように思えます。

最近は「食育」流行りで、おいしさについても、味そのものだけでなく、匂いとか食感、場の雰囲気、作り手の思いも加味して伝えていこうという感じで、いろんな方が様々なアイデアを出されているようですが、物を売るための食育にならないか心配になるときがあります。

食育を連呼しなくても、大人がもう少しだけ「日本人」になりさえすれば、この国の食の豊かさはもっと自然に子供達に伝わるような気がするのは、私だけでしょうか?



posted by LJ21 at 18:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 山形県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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