2006年12月14日

三重県大紀町 玉木謙治 4日目

 こんにちは、昨日紹介した「夜ぶり」は夜、川に潜ってアユやウナギを捕る漁法ですが、大紀町を流れる大内山川、宮川、藤川ではアユの他に天然ウナギも遡上します。このウナギの捕り方もいろいろありまして、「夜ぶり」の他に、つけ針、モウジ、ヨセ、ウナギ釣り、などがあります。つけ針とは、針にタコ糸を結び、ドジョウなどのエサを針に付け、タコ糸を石にくくりつけて、ウナギの棲家や餌場に夕方沈めておき、翌朝その仕掛けを上げに行くというものです。モウジとは竹で編んだ筒状の仕掛けで、入ったら出られない仕組みになっています。その中にエサのミミズを入れて川に沈め、これも翌朝上げに行きます。ヨセとは、ウナギは川底の石と石の隙間や岩盤の穴などを棲家にしている習性を利用し、たくさんの石を積み上げてウナギの棲家を人工的に作ります。すると数日後、その石山の中にウナギが入ります。(うまくいけば)そして上から石をめくっていき、中にいるウナギを針を付けた竿で引っ掛けて捕ります。最後にウナギ釣りですが、これは、細い竹の先に糸やゴムなどに結んだ針を付け、ミミズやドジョウなどのエサを付け、直接ウナギの棲家にエサの付いた竹を差込んで釣る方法です。

 地域によってまだまだ捕り方もあり、呼び名も変わりますが、大内山地区ではこんな感じです。
しかし、ウナギはそう簡単に捕れる魚ではありません。護岸工事やダムなどによりウナギの棲家が奪われたり、シラスの乱獲なども関係しているのかもしれませんが、昔に比べ捕れる数がかなり減少しました。60〜70歳代の名人と呼ばれるような方々に聞くと、昔はモウジに5〜6匹も入ったことがあったそうです。また、ウナギは夜行性なので昼間はほとんど石の間や穴の中でじっとしていて、夜になるとエサを求めて穴から出てきます。

それにウナギは9〜10月にかけて海に下り、4〜6月にかけて川に上ってきます。上ってくるときは水の無いところや山の中でも這って上流に上っていくそうです。実際に山の中や岩の上を這い上がっていくところはテレビでしか見たことがありませんが、小さなダムの上流の谷や、山奥の谷の工事現場の床堀作業中に出てきたところを見たことがあります。ウナギの生態はまだ解らないことが多いようですが、川に来てからのウナギのことはやはり地元の名人達に教えてもらうのが一番です。習性や棲家を熟知していないと簡単に捕獲できるものではないので、様々な工夫をして捕りにいくのが面白いのです。食べても養殖物とは比べ物にならないほど美味しいですし。

 各地域に暮らす名人達は皆、口をそろえて言います「昔の川は良かった、今はぜんぜんウナギなんかおらん」と、確かにその数は激減しましたが、皆無ではありません。ウナギだけではなく、その他の生き物も。すぐには無理ですが、昔のような清流を取り戻したいものです。


posted by LJ21 at 12:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 三重県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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