できるだけ畜産の原点に立って、人間の食料と競合しない飼料で育てること、その飼料原料は極力島内で調達を心掛ける、地域の同業他種(ビワ、イモ、コメなど)はもとより水産など他業種とも補完・補合する関係であることを基本とします。
このことにより自ずと地域環境に優しい廃棄物の発生を抑えた循環型、持続型の有機的養豚の姿になってきます。
@ 温暖な気候を生かして、生活環境は通年放牧を基本とし、母豚の分娩豚舎以外は無畜舎を目指します。
A そのため放牧地面積は休耕田を十分確保することで、糞尿による環境汚染を回避し、むしろ休耕田の地力や雑草抑制など機能回復に役立ちます。

B 放牧地は太陽光を動力源としたソーラー型電気牧柵システムとし、自然エネルギーを活用した管理システムとします。

C 飼料原料は、休耕田の草資源のほか、島内豆腐屋さんの豆腐粕、ビワの摘果実、屑イモやイモ蔓(つる)から作ったサイレージなど島内での原料確保を目指します。島外からの持ち込みは隣街・柳井市の製粉工場のフスマ(精麦屑)に限る予定です。(コスト的にも輸送賃が高く合いません)
D 豚の飲料水は棚田用溜池の天水に依存しますが、敷地内の竹炭で水質を浄化して給水します。
E 島民のし尿処理場から発生するし尿固形分の高温焼却後の砂状焼却灰は、無水分・無臭・無害なため母豚の分娩豚舎の敷料とし、使用後は隣接する氏本農園のビワ肥料に還元します。
F 動物医薬品の使用を極力抑えるため、防虫や抗病効果のあるハーブの植栽やビワの葉の活用に取り組みます。
G 出荷肉豚はハムやソーセージなど最終製品化することで荒利率を高めて、輸送コストの吸収を目指すとともに、個性的なブランド商品化をめざします。
(掲載画像は、敷地内の竹材を活用した豚の追込柵で、釘などは一切不使用、私の人件費以外では固定用番線のみです)
