2007年06月23日

宮崎県宮崎市 児玉健作 6日目☆

着物と時間というところから本日は始めたいと思います。

着物を着用するのにかかる時間はどれくらいでしょうか?

僕はその時々によって違う、といいますか変えているのですが
おおよそ1分〜8分程度です。
急いで出かけるときなどは、パッと着物を羽織り帯を締めて出ます。
冬はそれでは寒いので、足袋やら羽織やらマフラーが加わり3分ほど。

スーツを着て出かけるときと、そんなに大差は無いです。

では、変えているとはどういうことか。

それは

あえてゆっくり着る時があるということです。

丁寧に襟元を合わせ、着物をなるべく自然な形に体に沿わせます。
帯は、着物の要ですので腰に(いわゆるくびれの部分ではなく腰骨)馴染むようしっかりと締めます。
そんな時は大抵袴を着けるときですが、袴もまた腰を支えるものとして、丁寧にしっかりと身に着けます。
そうしている間に、気が引き締まってくるのが感じられます。

気力を充実させたいとき、敬意を払いたい誰かにお会いするとき、
また着る時間そのものを利用してリラックスしたい時。
僕はゆっくりと、ゆっくりと、着物を着ます。

着物(和服)を「スローウェア」と呼ぶ根拠の一つでもあります。
着物を着用する、或いは帯を結ぶ早さを競う大会などがままありますが、スローであることの意義を手放しているような気がして、ちょっと重いため息をついてしまうことも。

また、1枚の着物。高価なもの、安価なものどちらもあります。
3000万円とされるものも、50円とされているものもあります。
どちらも「お着物」と呼ばれる存在。

中には、実に2桁にも及ぶ工程を経て、何人もの手を巡り、気の遠くなるような作業の果てに完成されるものもある着物です。
その時間、技術への対価ということを考えたとき、それが素晴らしい工芸品であり美術品だと認識されたとき、高級着物は「適正価格」を付けられることがあります。

時間への対価、という意味。それは製作の工程においても、着物のスローであることの裏づけになることでしょう。

あえて書きますが、それを殊更に喧伝し利幅をいや増しに増やす業者がいることも事実です。職人に対して値切ることはいくらでもするのにね。

もう一つ着物をスローウェアという根拠ですが、これは時間の質を変えるということ。同じ日に同じ場所で、洋服・和服を着て行動するときに違いが生まれるのです。

秋、次第に突き抜けるよう高くなりだした空には、ポカンと浮かぶ月。虫の声が、風吹き抜ける植物の擦れ合う音。遠く聞こえる波濤。

この質を高めることが出来るのは、そのものを感じ取れる人であること。土と共に、海とともに生きている人です。

それを助けるのが、家であり調度であり、食膳であり、そして衣服です。衣・食・住の三者をもって、時間の流れをゆるゆると緩めることが出来るようになります。

既に、それを体感されている方も、多いのではないでしょうか?

蓮屋 hasunoya http://hasunoya.atukan.com
はすのやにっき http://ameblo.jp/hasunoya/


posted by LJ21 at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 宮崎県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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