
平成10年に移住してから、夫はひょんなことから「船大工」に弟子入りし、独立して仕事をしてたのですが、「せっかく人間らしい暮らしを目指してここに来たのに、プラスチックまみれで体力的にあと何年もつか不安だし、笠沙の自然と共生した’ものづくり’をしたい」と考えていました。

NPO南さつまの原点は「食いしん坊」でした。
いつも一緒に活動しているメンバーが「おいしい地鶏をみつけた」「活きのいいひらめが手に入ったぞ」「塩トマトはマジでうまい」などの情報を仕入れては我が家で「試食会」と称し「飲ん方」(鹿児島弁で「のんかた」飲み会・宴会のこと)を催していろんなことを熱く語っていました。
回を重ね、NPO法人を設立・活動を始めた頃、「そのままでもおいしい食材や鮮度のいい物を、さらに引き立てるのは’塩’だ」ということにいきつき、平成17年9月にメンバーと一緒に工房建設着工、翌18年4月「しおっ」試作完成・6月製造販売を開始しました。

これを機に私たち夫婦の本業は「塩づくり」となり、工房は「塩の製造」とともにNPOをはじめいろいろな活動の「拠点」になりました。


平成18年3月。まだ壁のない工房で「自然体験」実施。昼食風景です。
メニューは「天然ぶり刺身」「自分で収穫した生らっきょうの酢味噌和え」「らっきょうと畑の野菜とたかえびの掻揚げ天」「はがま炊きご飯と特製ポークカレー」「こぶ高菜つけもの」ほか。